質の高い介護サービスを提供するためには、利用者に対してももちろんですがそのご家族への対応も重要になります。利用者のご家族と信頼関係を築くために意識しておきたい接遇マナーとはなにかを知って実践していきましょう。まずは身だしなみや挨拶といった基本的な部分が重要になります。基本的な部分とはいえ、忙しいとついおろそかになってしまうポイントですので、気を抜かずに日ごろから取り組んでいく必要があります。
まず身だしなみについてですが、清潔感を意識することが大切です。服装や髪形だけではなく、体臭や口臭もケアしてください。男性はひげの剃り残しに注意です。女性はナチュラルメイクで、アクセサリーやマニキュアは控えてください。香水もNGです。
次に挨拶ですが、初めて利用者のご家族と顔を合わせる際は必ずフルネームで名乗るようにしてください。自分の役割も忘れずに伝えるようにしましょう。その際は笑顔を心がけ、明るい印象を与えられるようにしましょう。可能であれば、安心感を与えるためにもご家族が来た際にはできるだけ同じスタッフが対応できると良いでしょう。
おじぎも重要なポイントです。誰かとすれ違う際には必ずおじぎをするように心がけ、その際には背筋をピンと伸ばして頭を下げます。首だけでおじぎするのではなく、腰から上体を傾けましょう。会釈は15度、敬礼は30度、最敬礼は45度となりますので、場面によって使い分けましょう。
また、言葉遣いも大切です。敬語を基本として、「食べれる」などのら抜き言葉には注意してください。ご家族への説明をする際はできるだけ専門用語は使わず、理解しやすいように伝えてあげる工夫をしましょう。「恐れ入りますが」「失礼ですが」といったクッション言葉を上手く使うのもポイントです。
介護サービスの利用が決まった際、今までご家族が介護をされていた場合にはねぎらいの言葉をかけてあげましょう。もし介護サービスの利用に負い目を感じているようなら、「ご遠慮なさらないでください」などと声をかけて心の負担が少しでも軽くなるようにケアしましょう。
ご家族に電話で連絡をする際は、遅い時間であれば「夜分に恐れ入ります」など相手の状況を気づかった一般的な電話マナーを忘れないように注意しましょう。緊急性のない連絡であっても、施設から電話がきたというだけでご家族の方は心配されているかもしれませんので、「緊急の要件ではありませんのでご安心ください」などと先に伝えてあげることでご家族の方は安心して話を聞くことができます。
なぜ介護業界においてここまで接遇という言葉が重要視されるようになったのでしょうか。実は昔から重要視されていたのではなく、むしろ最近注目されるようになった言葉なのです。その理由を、ここでは詳しく紹介していきます。
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